フルドライ着ても体が濡れている人、気がついてない方も多いですが水漏れじゃないことも多いって知ってました?
濡れは外から?
なぜ登山の、特に冬山登山のウェアとしてゴアテックスが多用されるか知ってますか?
体が濡れると危険だからです。ゴアテックスと聞くと耐水圧40,000mm以上なんていう外からの濡れに対する防水性を思い浮かべる方もいらっしゃると思いますが、キモはそこじゃないんです。
人間の体は、特別汗をかかなくても、1日約800ミリリットルの水分を水蒸気として発散しています。
たとえ冬山のような極寒の環境でも、登山では汗をかきます。
外からの耐水圧だけ高いのであればビニールのカッパでいいんです。ビニールのカッパじゃいけない理由は、自分の体からでる蒸気(汗)で体が濡れ、その水分が冷える結果体温を奪われて冬山ではそれが死の危険にさえつながるからなのです。つまりゴアテックスを着るのはウェア内の蒸気(汗)を放出するため。
漕いでる時にも汗かいてるって気がついてます?
パドルスポーツでも同じこと。ウォータースポーツの場合水にぬれるのが当たり前なので自分が汗をかいていると気が付きにくいですが、真冬でもフルドライ着て激しく漕げばかなりの汗をかいています。特にスポットでフリースタイルをする人はその運動量は半端じゃありません。大量の汗をかいています。
パドリング用のドライジャケットやドライパンツ、フルドライスーツのほとんどが、ゴアテックスのような透湿機能を持った素材を使っています。
なのに、ドライジャケットやフルドライの中に着るインナーについて、汗の処理を気にしない人のなんと多いことか。
寒い思いがしたくなくて高いフルドライ買ってるのに、インナーをおろそかにして体濡らして寒くなっているのではもったいないです。ユニ◯ロのフリースや、ヒートテックも普段着るにはとても暖かくて僕も愛用してます。ただ、汗をかくスポーツでの使用には向きません。ヒートテックに含まれるレーヨンという素材は乾くのが遅く大量に汗をかくスポーツでは体温を奪うのです。
自分のインナーをこの機会にぜひ見なおしてみてください。
インナー
各リンク先をクリックするとオンラインストアの商品画面がひらきます。
アクティブスキン
去年も案内しましたがアクティングスキン、ぜひ一度試してみてください。薄いインナーに出す値段としては高く感じる人もいるかもしれませんがそれだけの機能を持っています。
使い方の注意点があります。必ずぴったり体にフィットし吸汗拡散性に優れたインナーの下に着てください。
アクティブスキンのみで着たり、上に着るインナーがだぶだぶ、あるいはユニクロのフリースのような汗を吸わない素材では効果を発揮しません。
今お持ちのインナーが吸汗拡散性に優れたインナーならこれ一枚足すだけで大きな違いが感じられると思います。
【Sandiline】ベースレイヤー ポーラテック パワーストレッチ
このインナー、何気にポーラテック使ってます。有名アウトドアブランドも多用する吸汗拡散性にすぐれよく伸びて暖かいパワーストレッチという素材です。
アクティブスキンと合わせれば最強!
【Sandiline】ベースレイヤー ポーラテック パワーストレッチ
【MARSYAS】ホットカプセル ヒートネオ
インナーの定番といえばホットカプセルWエアーですが、透湿性のあるフルドライを着たり、アクティブスキンと併用するのであれば、こちらをぜひ試してください。
W-AIRのように暖かいうえに吸汗拡散性にすぐれます。W-AIRほどストレッチしない気もしますが、僕が昨シーズンから使っている感じではW-AIRよりかなり長持ちしそうです。
パンツと長袖別々で買うよりお値打ちで、つなぎなら腰部分がまくれて寒くなることもないです。
あったか快適に漕ぎましょう!
ソックス付きフルドライ用のソックス
まさかはだしでフルドライ着てる人いないですよね・・?
そんなことしたら足の汗でべっちゃべちゃになって気持ち悪いし、濡れた後は何より冷たくなります。
インナーソックスとしておすすめなのがファイントラックのメリノスピンソックスです。
このソックスは、メリノウールと吸汗ポリエステルのハイブリッド。ウールと化繊のお互いに弱い部分を補っていいとこ取りの高機能ソックスです。
フルドライの中で履けば、暖かいだけでなく靴下を脱いだ足が驚くほどさらっとしているのを実感できると思います。
正直靴下としてはちょっと高いと感じると思うかも。だけど、自分が何年も使っている経験からそれだけの価値があると自信を持っておすすめします。フルドライ着るときはもちろん、ハイクがあるクリーキングや、スノーボードの時とフルで使ってその良さを実感しています。
【finetrack】メリノスピンソックス グライドレギュラー
スキーやスノーボードをするカヤッカーなら、ロングサイズを購入すれば両方で使えて一石二鳥。ぜひ使ってみてください。本当におすすめです。
【finetrack】メリノスピンソックス グライドロング
インナー以外の冬の小物
ソックス付きドライ用のブーツ
最近はソックスタイプのフルドライをお使いの方も多いのでは。ソックスの上からだと普段履いてるブーツはけませんよね。
プレイボーターへのおすすめは、【AQA】スノーケリングシューズⅡ
理由は、履きやすくてやわらかくて安いから。
『ソックスの上からはけて、かつフルドライじゃない時でもはけるものを・・・』
なんて方もいらっしゃいますが、どっちつかずでどっちにも不満が残ることが多い気がします。
このスノーケリングシューズなら、そんなに大きな出費ではないと思うので、冬のフルドライ専用として大きいサイズ買ってください。
やわらかいので、プレイボートの狭い足元でも収まりやすいです
グローブ&ミトン
グローブするとグリップの違和感がありありだけど、なしじゃ冷たすぎる・・・。
ミトンタイプを使ったことが無い方はぜひ一度誰かに借りて試してみてください。
『手のひらに穴あいてたら水はいってきて冷たいでしょー。』
と思っても意外にいけます。ミトンに慣れたら厚手のグローブなんて使ってられません。
漕いでいて手が冷たくなるのは、濡れるからじゃないんです。濡れてる手が直に風にさらされたり、直に流水にさらされて体温を奪われるからなんです。やけどの時にどうするか思い出してください。ただ濡らすよりも ”流水” じゃないですか?
ミトンで穴が合いてる手のひらはパドルを握っているので直に流水にさらされません。手の甲がカバーされているだけで、手の冷たさはかなり軽減されます。